おろし金

和食は世界的に流行しています
海外の日本食レストランの数は実に3万軒越え
外国のシェフも含めた世界じゅうの料理職人の多くが
和食に注目し、また学びたいと思っているそうです。

日本料理に興味がないのは逆に日本人の方ではないか、と思うほどで
日本人が日本の歴史に興味が薄いような感じでしょうか?
幕末や戦国が好きな人が多いのに日本人の大半は何故戦国時代に突入したか?
と聞かれると答えられる人が少ないそうで、答えれても応仁の乱きっかけ、その程度しか言えないと。

フランスに修行に来る日本人に対し、フランス人シェフが「どうして日本人はわざわざフランスまできて料理をするんだろう」と不思議がっていたという話は料理の世界では知られています。日本には素晴らしい食文化がすでにあるのに何故学ばないのか?と外国人には映るようです

その素晴らしいポテンシャルを秘めた、日本の食文化を支えている料理作りの道具を作られている職人さんは、まさにメイドインジャパンの誇れる職人だと
思います。

料理の世界で「おろす」と調理法は日本独特のものらしく
フランス料理にも、中華料理にもない。
おろし金という道具自体、日本にしか存在しないと言われています。

おろし金は、江戸時代の百科事典に現在の形のモノが
掲載されています、生魚・天ぷらによる食あたりを防ぐ薬味として、すでに江戸時代には欠かせないものでした。

埼玉県和光市にある大矢製作所に、銅製のおろし金をつくっている工房があります、おろし金職人さんには、この道30年の方も居るようです

おろし金の作り方は一通り纏めると
①銅板から羽子板の形に切り取る
②叩いて硬くする
③錫でメッキをする
④タガネで目を立てる
?完成

という工程で、羽子板の形は江戸時代から変わらず
錫でメッキをするのは明治期あたりからのようで
錫でメッキをするのは食材の味を変えないためなのです。

この工場で作られるおろし金は
「刃の並びが不規則」という特徴があり、おろす作業がスムーズなのです
市販で見る、陶器・アルミのおろしは大量生産品で、刃が「横・縦・斜」と整然と直線上に並びます、それではおろしているうちに、大根に溝ができ、空滑りし始めるのです。

おろしの寿命は一般家庭で15年?20年
おろし金は黙々と日本の食卓・職人、日本の和食文化を支えています。

今後さらにグローバル化が進んでいく料理の世界で、他国の料理のあり方を大きく変えるかもしれない力が、おろしにはあります。
職人の作る、この日本で育ち生まれた、和食独自の文化「おろし」
日本が世界に誇れるメイドインジャパンに相応しい製品だと感じます。